冬 物 語
 The stories in Winter
 一年草(その1) (本来は宿根草を含む) Annual flowers  太字:元来宿根草(夏の暑さで枯死)
1 ラッセルルピナス デルフィニウム スカビオサ
4 ジギタリス 5 カンパニュラ メジウム ビオラ・パンジー
7 ヒマワリ ビンセント 8 カルフォルニアポピー 9 ジャーマンカモミール
10  クリサンセマム ノースポール 11 ディモルフォセカ 12 タナセタム ジャックスポット
 
1)ラッセルルピナス(本来は宿根草) 4月下旬〜6月初旬  
我が家の庭を彩る草花の中で最も重要な物の一つ。大好きな草花で、何が何でも・・・と、ガーデニング開始当初から栽培を始めた。しかし大きく難しい問題が二つある。まず第一は、連作できないとされていること。庭がそれほど広くないうえに、ルピナスの栽培に適している場所を簡単に移動して栽培することなど不可能に近い。従って、場所によれば四年連続で同じ場所、ただし前年と全く同じ位置(前年と同じ株の位置)に植えたかどうかは確認できていないので詳細は解らないが、苗の活着率が少し低いこと、株の生育があまり芳しくないことなどがあるものの順調に生育し花を咲かせている。この連作についての問題点は、どうしても解決できない問題である。第二は夏越しができないとされること。手引書には水遣りを控えて高湿度を避けるようにするなどが挙げられているが、その一つとして、梅雨頃から秋まで50%遮光材をかけて高温になるのを防ぐことを試みている。毎年20株近くを植えているが、生き残るの数株のみ。そして、せっかく生き延びたこの数株は、翌年花を咲かせるものの間違いなく枯れることになる。水のやり方を変えるなど・・・毎年、色々と試みているのだが、成功した試しがない・・・試験中です。
従って、毎年播種による苗作りを行っている。種子は採種:購入種=4:1くらい。9月の中下旬に播種し、12月中には無加温ハウス内に定植している。過剰な苗はご近所や友人に差し上げることに・・・喜ばれています。
2015年秋の播種(方法と実際)は、「特に注目すべき草花・野菜の播種」 に詳細を示している。
  
   
 毎年のことだが、どうも予定通り(構想通り)の状態になってくれない。ルピナスの株も花も存在感があるので、庭全体の中心的な存在となる。そこで、毎年、少しずつ植える場所を変えながら、全体の構想を描いているのだが、今年は、どうも存在感が薄いような印象を与える。庭づくりは難しいものですね。ルピナスが咲き始めると、その失敗を配慮しながら来年の構想を描いている。赤い花を中心に、ルピナスの苗づくりを昨年の倍くらいは作ることにしよう。ルピナスといえば紫色が主流と思われるが、紫色の花はデルフィニウム任せることにする。
 
   
   
2015年の夏を乗り越えた希少な株  
   
   
2015年10月22日、  50%日よけをして夏を乗り切ることを期待したが、今年も20株以上も大きく育っていたルピナスの株はほとんど枯死し、残ったのは2株(写真上)のみ。これらは株の上部は枯死したものの基部が残り、そこから10本の新芽が育っている株(写真上上段)と、2本の新芽が出ている株(写真上下段)。ルピナスお夏越しは難しいですね。今まで経験から、これらの株は来年素晴らしい花を咲かせると思われるが、来年の夏は越せないだろうな。
     
2015年12月、 
12月にはいって、無加温ハウスの中にルピナスの苗を定植した。ハウスは10坪ほどしかないので、連作ができないルピナスの定植場所の選定には毎年悩まされている。大まかには、ハウスを3つに分けて、毎年場所を回しながら異なった場所に定植することにしている。今年は苗がたくさん準備できたので、ついつい多くの苗を詰めて植えてしまった。一本づつ間引いても問題ないくらい詰めてしまった。定植後しばらくして、ヨトウムシの食害に困惑している。
2016年10月14日、ルピナスの生き残り
今年の夏の気候は変・・・! 確かに暑い日はある程度続いたが、秋の到来が早く、雨や曇った日が続いた。そんな天候のせいだろうか、庭の草花にもいつもとは異なる変化が見られる。もっとも顕著なのは、夏にはほとんど枯れるルピナスやデルフィニウムが、かなり生き残ったこと。中には、株が大きく育って(写真右)、このまま育つと、来年は大変なことになりそう・・・嬉しい悲鳴。北関東でのルピナスの夏越えは、暑さと涼しさの割合がギリギリのところでの攻防なのだろう。従って、もう少し涼しくなれば北関東でも夏越しができるようになるのだろうが、年々暖かくなる昨今、これらの夏越しはますます難しくなるのだろう。

昨年夏越しした上記の株から咲いた花(赤)

昨年夏越しした上記の株から咲いた花(薄黄)
2)デルフィニウム(本来は宿根草) 4月中旬〜5月中旬 
 デルフィニウムの栽培には、上記ルピナスとほとんど同じ問題を孕んでいる。ルピナスの連作をできるだけ避けるため、原則的に、ルピナスとデルフィニウムの栽培場所を毎年入れ替えるようにしている。さらに、デルフィニウムの栽培における最大の問題点は、播種による苗の育成がうまくいかないことだ。高価な種を毎年購入して試みるものの、全く発芽しないなどという年が何年も続いた。結局高価な苗を買い込むことになり、花を十分に楽しんだとしても夏越しができないという悲惨な状況が続いていた。しかし、今年度(2014年秋)は初めて播種に成功し、思いがけないほど多くの苗を手に入れることができた。その理由は、播種の方法をネットで検索して入手することができ、その方法が殊のほかうまくいったことによる。それは、「とものベジフラブログ」で紹介されていたデルフィニューム・オーロラの冷蔵庫蒔きを参考にさせていただいたからだ。今年(2014年)度は写真を含めた詳細な記録を残していなかったが、来年(2015年)には詳細な記録をとって紹介することにしよう。簡単に説明すると、種子を播種するまで冷蔵庫に保存(バーナリゼーション)すること。特に発芽率が良いのは、ペットボトルに種子を入れ、水に浸して8月の中旬から播種する9月の下旬まで冷蔵庫に保存すると、発芽率が8割ほど(採取した種)になる。水に浸さなくても冷蔵庫で保存すると20%前後の発芽率となる。以前は全く発芽しなかったので、これはうれしい結果といえよう。水で浸した種子の中には発芽したものもあり、これらの種子はピンセットを用いて丁寧にポットの用土に播種する。このようにして得られた小苗は、12月中には無加温ハウス内に定植する。
2015年秋の播種は、「特に注目すべき草花・野菜の播種」 に詳細を示している。
   
   
 2015年4月下旬
ほとんどの株の花が開き始めた。見事です・・・。ところが、株の育ち方に大きな差がある。花穂が1mほどもある親のオーロラF1にソックリな立派な花を咲かせるものや、花穂が30cm程の小さなもの。この差は何なのだろう? 栄養の違い? 植えた場所の違い? それとも、そもそも遺伝子の違い? なぜなら今年の株はすべて昨年オーロラから採取した自家製の種から作ったものだから。どなたか、経験のある方、アドバイスをお願いします。
 
   
 昨年購入したオーロラF1の株は紫(4株)と、白(1株)。果たして、その株から採取した種から咲いた花の色は、ほとんどが紫色であったが、上左写真のように薄紫(1株)と上右写真のように、さらに淡い薄紫の花(3株)が目を引く。因みに、白色の花は一つも咲かなかった。 
   
2015年12月14日、
今年はとてもたくさんの苗が準備できたので、比較的よく育った苗を選び、例年よりかなり多めにハウス内に定植した。  苗の幅は20cmほどで、明らかに詰め過ぎている。さて、どうなることか・・・。
   
 2016年2月16日、
ハウスの中では既に春を迎えているようだ。デルフィニウムは大きく育ち・・・雑草もビッシリ。この雑草を丹念に取り去るのです・・・大変 !!!。
 同日(左)、雑草を抜き去った後、鉢植えのままの苗を横に並べた。同じハウス内で栽培しているものの、直植えして育った株が、如何に順調に成長するかが伺われる。赤矢印は鉢のまま育てたもの。
 
2016年4月6日
 
2016年4月16日
 
2016年4月30日
 ハウス内のデルフィニウムは、4月にはいると開花に向けて急速に成長する。デルフィニウムの花の色は鮮やかなブルーに特色があり、他の草花では見られないほどの輝きを堪能することができる。草丈や花穂の大きさが異なるのはなぜだろう。苗をかなり密に植えているのは事実だが、それぞれの株が競合して差が出たのだろうか?花穂が揃うのも美しいと思われるが、このように凸凹になるのも自然で面白みがある。


   
3)スカビオサ  5月中旬〜6月下旬   
元来宿根草で、私の好きな花であるが、我が家の庭には相が合わないのであろうか、ジリ貧となって2年で消滅する。なあんとか解消すべく、栽培方法を確立すべく検討中。毎年、播種と苗の購入でしのいでいる。
   
 5月下旬、ようやく咲き始めた種から育てたスカビオサ。 でも、想像とは全く違う花が咲いた。オックスフォードブルーのような青色系の花が咲くものと信じていたのに・・・がっかり。このタイプのスカビオサには全く興味がないので・・・。虫が寄ってくるのなら考え直しますが・・・、来年は考えよう。調べてみると、この品種は、スカビオサ アトロパープレア ’エース・オブ・スペード ’(ブラックスカビオサ)という人気品種だそうですが・・・チョウやミツバチが寄って来なけりゃね。
 
 植え付けた株数は6つくらいかな。それぞれの株は大きくなり、それぞれの株からはたくさんの花が付く。全体的には、ブラックスカビオサの花盛り。花茎は長く弱い。ちょっとした雨や風で、すぐに倒れてしまう。花の保持が大変そうだ。  6月5日、ミツバチがブラックスカビオサにミツバチが来ていた。ヘーッ! 来るんだ。これなら、来年も植えようかな・・・。改めて栽培の仕方を勉強しなくては。なぜって、今までスカビオサ(マツムシソウ)が残ったことがないもの・・・。気が付くと消えているのです。 
   
 4)ジギタリス(本来は宿根草) 5月初旬〜下旬  
本来は宿根草で、ルピナスやデルフィニウムと同じように成熟株の夏越しができず、毎年播種しなくてはならない草花。しかし、若い苗は容易に夏越しが可能。花茎の数本を放置し、種子をばらまかせると、晩秋から翌春には子苗が多く生育する。そこで、草抜きをするときに、翌年の開花株用に一部を残しながら余分な子苗を処分することにしている。このようにすると、容易に必要な苗を毎年供給することができる。すなわち、特別な方法を取らなくても、こぼれ種でつなぐことが容易である。苗は子苗も成熟苗も寒さにはいたって強い。無加温ハウスの内外でさほど大きな差異はない。屋外の場合、株の傷みが多いようだが、開花には全く問題ない。
 
屋外で生育している大きな株(2月中旬)
 
無加温ハウス内の成熟株(2月中旬)
 
無加温ハウス内の成熟株(2月下旬)
 
無加温ハウス内の成熟株(2月下旬)
 
無加温ハウス内の小苗(2月下旬)。
来年への苗として残したもの。
 
無加温ハウス内の小苗(2月下旬)。
来年への苗として残したもの。
 こぼれ種から育ったジギタリス。いろいろな色彩の花が、庭のいたるところで自由に咲いている。大きいので、その存在感は抜群。ミツバチも大好きなようで、花の中に潜り込んで、その大きな花をモゾモゾと動かしている姿をよく見かける。  
 2015年12月
今年のジギタリスは、ルピナスとデルフィニウムの定植場所を考慮して、ハウスの一角にこぼれ種で育ってきた苗を集めて移植した。これもまた少々窮屈に見えるが良いとしよう・・・。

そんなにたくさんの苗が必要ではないので、こぼれ種からの苗の数くらいがちょうど良いくらいの数となる。
 
 
2016年3月25日
 
2016年5月7日
 5)カンパニュラ メジウム 5月初旬〜下旬   
1年草で、毎年秋に播種しなくてはならない。しかし、上記ジギタリスと同様に、若い苗は容易に夏越しが可能。花茎の数本を放置し、種子を自由にばらまかせると、晩秋には子苗が多く生育する。そこで、草抜きをするときに、翌年の開花株用に一部を残しながら余分な子苗を処分することにしている。このようにすると、容易に必要な苗を毎年供給することができる。すなわち、特別な方法を取らなくても、こぼれ種でつなぐことが容易である。苗は子苗も成熟苗も寒さにはいたって強い。無加温ハウスの内外でさほど大きな差異はない。屋外の場合、株の傷みが多いようだが、開花には全く問題ない。(ジギタリスと同じ)
 
無加温ハウス内で夏越しをして大きく育った成熟株(2月
中旬)
 
無加温ハウス内で夏越しをした成熟株(2月下旬)。時には地面から茎を伸ばしてクラウンを持ち上げたように生育することもある。
   
 これもこぼれ種から育ったメジウム。美しいですね。一時期は大量に植えていたが、花が終わったあとの花殻摘みに閉口し、少し控えめに栽培することにした。でも、少なくなると、改めてまた多く植えたくなる魅力のある花。 一株からとてもたくさんの花枝を出し、たくさんの花を咲かせる。
 6)ビオラ・パンジー 12月中旬〜5月中旬   

以前は、購入した種子を播種して苗を得ていたが、この方法だと同じ品種の苗が多くなり、また、全体的にも苗の数が多くなりすぎることから、最近は、気に入った花の苗を選んで購入することにしている。また、こぼれ種による苗も意外に多く見られるようになり、楽しませてくれる。かつては、自家交配による花の品質は鑑賞に耐えられないほど低下したものだったが、最近のこぼれ種由来の株も、なかなか優秀な花を咲かせるようだ。もともと鑑賞を目的としている訳でなく、ツマグロヒョウモンの食草として捉えている。
 
12月下旬に購入し、無加温ハウスに植え付けた株。
 
12月下旬に購入し、無加温ハウスに植え付けた株。
 
こぼれ種から開花株したビオラ(2月下旬)
 
こぼれ種から成長した株(2月中旬)
7)ヒマワリ ビンセントほか   5月中旬〜7月下旬(我が家では)   
ヒマワリは3月の下旬から4月に播種する。私はビンセントヒマワリをとても気に入っていて、毎年、その採種を播種する。また、無加温ハウスでは、2月の中旬になると、こぼれ種からの苗が見られるようになる。必要に応じて、これらの苗を鉢上げしたり移植して、少し早めの苗として利用している。これらの苗は梅雨前に開花する。
 5月中旬
我が家のヒマワリは、既に満開。ちょっと早すぎますよね。でも、毎年この時期に開花するのです。花が終わると種ができるだけなので、早く咲いても何のメリットはない。ただ珍しいだけ・・・。真夏の暑い太陽の下で咲き誇るヒマワリを準備するには、4〜5月に種まきをする必要があるのだろう。しかし、ヒマワリはこぼれ種から育つと、このように春の花になるのです。
 ヒマワリは「ビンセント」という品種で、比較的コンパクトな株柄に形の良いしっかりとした花を咲かせる。今年で4年目になるが、毎年、こぼれ種から誕生した苗を適切な場所に植え直していた。そして、今年、新たな発見・・・花の色が異なるもの(左写真)が混じってきた。右側のビンセントは、中心部が黄味を帯びた淡い色彩になっている。もとのビンセントの中心部は濃色(写真上)であった。また、右の花は、明らかに花弁の色が異なっている。ほとんど自家受粉に近い交配を続けているようなものなので、隠れていた劣勢遺伝が現れてきたのだろうか? あるいは、近所で栽培されている異なった品種との交配が成立したのであろうか? もっともこの季節、近くで咲いているヒマワリなど見たことがないのだが・・・。
冬には野鳥の餌付けに夢中になっていることから、2016年度には何度かに分けて、結局 3Kg ものヒマワリの種を購入していることに気付いた。そこで、節約を目的にヒマワリの種を収穫しようと、2017年度の春には巨大輪ヒマワリの種を手に入れて、畑の周りに播種した。9月の下旬にはそろそろ採取かと・・・遅すぎたのかな? ヒマワリの種の収穫期は難しそうだ。果たして・・・たくさんの種を収穫した。今年は種を買わずに済むのかな?

2017年8月31日

2017年10月11日、乾燥中のヒマワリの種
8)カルフォルニアポピー  4月初旬〜5月下旬    
   
放置しておいて良い一年性の草花。知らないうちに咲き、種をばらまいて枯れていく。晩秋には既に子苗が見られるようになり、雪にうもれながら冬越して春に花を咲かせる。種子の発芽も容易なので、種子ができれば保存して適時播種すると良い。一般的には秋まきとされるが、経験的には冬蒔きしても、初春(2月ころ)蒔きしても春に開花する。
   
 4月になって、カルフォルニアポピーの花が咲き始めた。採取した種を蒔いたところに、多くの株が花を咲かせているだけでなく、こぼれ種で広がったたくさんの株からも花が上がっている。風に揺れる鮮やかで可憐な花は、春らしいすがすがしさを感じさせてくれる。つい最近、カルフォルニアで自生するカルフォルニアポピーを見てきたところだが、あのカルフォルニアのまばゆい太陽を思い出させてくれる。花の色は色々とあるのですね。 
 
2015年4月30日
 
2016年4月26日
   
 
購入した種から咲いた花はオレンジ一色であったが、自家採種と播種を繰り返しているうちに、異なった色の花が出現するようになった。この淡い色の花と濃いピンクの花は、最初の播種から3年目の今年(2015年)に初めて誕生した。狭い範囲での交配が進むことにより劣性遺伝が蓄積して出現したのだろう。でも、ものすごく広い範囲に自生しているカルフォルニアではこんな花は見なかったなあ。これらは、あまり美しくないので種を作らせないようにして、処分することにしよう。 
2016年11月12日、既に発芽して冬を待つ小苗
カルフォルニアポピーは花の後、種子をばら撒き、そのこぼれ種から苗が育ってくる。一方、種子を採り、苗が不足するような場所をメインに、確実に苗を準備するため改めて播種することにしている。種子は既に発芽し、たくさんの苗が順調に生育しているようだ。春には確実に花を咲かせるだろうが、これからは雑草との戦いが主な仕事となる。


 
9)ジャーマンカモミール  
娘の希望により、ジャーマンカモミールを植えることにした。ジャーマンカモミールはミツバチの蜜源としても評価されていることから比較的大量に植えるのも良いだろう。チョウの蜜源になるかどうかは観察の結果から判断することにして、カモミールティーなども楽しめることから、我が家の庭に定住することになるかもしれない。しかし、一年草(二年草)であることから、毎年播種する種の種類が増えることは・・・チョッと面倒だな。
 
2016年2月21日
 
2016年4月22日
 2015年秋に播種し、同年初冬に定植した。冬の寒さにはとても強く、氷点下5〜7度にも全く影響を受けないようだ。もっとも寒い時期の2月中〜下旬でも株は青々としてとても元気な様子。4月に暖かくなってくると、急速に生長がすすむ。
 2016年5月22日、
大きく育ったジャーマンカモミールは想像以上に大暴れ。少し甘く見ていたのかもしれないが、雨が降った後には枝は全て倒れ、無様な姿そのままに花枝を伸ばして花を咲かせる。小さな花を一派咲かせるのはタナセタムに似るが、なかなか愛嬌のある魅力的な花だ。ミツバチもまずまずお気に入りのようで、その小さな花を訪れている。さて、花がたくさん咲き始めたので、懸案のカモミールティー(ハーブティー)を試してみることにした。まずは生花で試してみたが、日ごろハーブティーには馴染んでいなかった私だが、少し楽しんでみようか? 花を摘んで、ドライフラワーにし、乾燥花を用いたハーブティーも試みた。
 
    
10)クリサンセマム ノースポール  2月中旬〜5月中旬      
  放置しておいて良い一年草。原則的に播種して苗を作ると良い。生育はよく、短期間で大株になり、株いっぱいに花を咲かせて存在感をします。しかし、夏が近づくとアブラムシがやたらに増殖し、株の勢いも急速に低下して枯れていく。従って、毎年種まきを必要とする。しかし、秋には子苗が見られるようになり、雪にうもれながら冬越して春に花を咲かせる。屋外でも子苗は元気に生育するが、カルフォルニアポピーほどではない。無加温ハウスでは生育がよく、1月から開花するが、屋外では子苗のまま春を待つ。もう少し北部の宇都宮では子苗が投資すると聞くので、極寒には注意を必要とする。我が家の庭では寒冷紗で防寒することにしている。
屋外で春を待つ小苗(2月下旬)
 
無加温ハウス内で成長し開花する(2月中旬)

こぼれ種から育った株は、そこら中に大きく広がっている
 とても可憐な花を咲かせるが、繁殖力とともに株の生育も旺盛で、花を咲かせながら大きく生長する。放置すると、隣の草花を侵食してしまう。ルピナスやデルフィニウムすらその株の中心部に覆いかぶさってしまうくらいに・・・。従って、いいところで心を鬼にして脇の草花を圧迫しないように早めに処理するようにしている。  
11)ディモルフォセカ 3月中旬〜5月下旬    
毎年、種子を採取し、苗作りをしている。播種は2月中旬で、最低温度10℃の温室で発芽させ、本葉が2枚になったらビニールポットに植え替えて暫く成長させてから、3月初旬に無加温ハウスに移し、低温に慣らしてからハウス内に定植する。ハウスの外に定植する場合には、少し暖かくなった3月下旬にする。

セルで発芽させたディモルフォセカ

鉢上げしてから定植する
フレーム内では3月下旬(写真左下)、屋外(写真右下)でも4月中旬には蕾が現れ、4月の下旬には花を咲かせ始める。
4月の下旬〜5月初旬には満開となる。鮮やかな花弁が美しい。
株は弱くて、少し貧弱。雨に降られるとすぐに横たわり、株姿はすこぶるだらしなくなる・・・そんな不満が沸き上がってくる花なのだが、採取した種で簡単に育てることができ、株がひ弱な割には多くの花をいっぱいに咲かせる。いつも、庭の空いた空間を埋めてくれる、とてもありがたい花と言える。
 
12)タナセタム ジャックスポット   5月初旬〜6月中旬 (宿根草の部に詳細あり)    

予想以上に大きく育ち、小さな花をいっぱいに咲かせるので、とても気に入っている。 本来は宿根草であるが、夏を過ぎた頃、静かに消えていく。こぼれ種で殖えるとされているので安心していたが、実際にはほとんど生えてこない。今年の冬には、刈り取った花柄を捨てた場所でわずか2本の苗しか見られなかった。来年は種子を採取して、確実に苗をとることにしよう。
 
 あの華奢な一株から、こんなに大きく枝を広げ株いっぱいの花を咲かせてくれる、大好きな花のひとつ。いいですね・・・ほれぼれとします。今年はいっぱい殖やして、来年、庭のあちこちに植えてやろう。  
 
一年草(その1)
1 ラッセルルピナス デルフィニウム スカビオサ
4 ジギタリス 5 カンパニュラ メジウム ビオラ・パンジー
7 ヒマワリ ビンセント 8 カルフォルニアポピー 9 ジャーマンカモミール
10  クリサンセマム ノースポール 11 ディモルフォセカ 12 タナセタム ジャックスポット
一年草(その2)へつづく 
13   百日草 14   チトニア トーチ 15 エキウム ワイルドプリティ 
16  マリーゴールド  17 メランポジウム  18  ムシトリナデシコ
19 ウスベニカノコソウ 20 メキシカンハット  21 セリンセ・マヨール
22 リナリア  23  クレオメ  24 ディル 
一年草(その3)へつづく
25 ポリジ 26 アスクレピア(トウワタス) 27 アイ(藍)
28 モンツキヒナゲシ 29 ホワイトレースフラワー 30 クミン(ブラックシード)
31 ヤハズソウ(雑草) 32 オルレヤ(オルラヤ) 33 ニゲラ
34 サクラソウ(マラコイデス) 35 ギリア 36 ワスレナグサ
一年草(その4)へつづく
37  アナガリス 38  ゴウダソウ(ルナリア)   39 シノグロッサム 
40  シレネ   41 ハナツリフネソウ 
太字:元来宿根草(夏の暑さで枯死)
主な宿根草(クリック1:NO1〜NO9)    (クリック1:NO10〜NO18)           
           (クリック2-1:NO19〜30)  (クリック2-2:NO31〜45)
         (クリック:NO46〜54)  (クリック:NO55〜63)  (クリック:NO64〜 ) へつづく
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