パフィオペディルムの新品種(その4)

NO.6

Paph. saccopetalum

 中国の南部、ベトナムとの国境に近いところで新しく発見されたパフィオです。来年の1月にドイツの雑誌に新種としてとして発表される予定です。ここでは、発表に先立ち、情報を入手しましたので報告します。
 この新種のパフィオは、全体的にエスキュロレイに酷似しており、多くの専門家はエスキュロレイの遺伝的異常型(ミュータント)ではないか、と新種説には疑問を抱いています。詳しくは、正式な報告(記載)がなされてから報告することにしましょう。

NO.7

Paph. lowii var. latifolium

Paph. lowii var.sp で報告予定をしていた新種の花の写真が届きましたのでご紹介しましょう。この品種は株柄が特に大きく、葉の長さは約1m、葉幅は7~10cm(3~4インチ)あるそうです。花は普通の花より少し大きいくらいで、濃色で力強い印象を受けるとのことです。しかし、花の輪数は比較的少なく、一茎に3~4輪だそうです。ポーチが濃色であるという特徴もあるとのこと。ここに、仮称として、変種ラティフォリウムと名付けることにしました。

No. 8

ベトナムからの最新品種

1998年6月16日に、ベトナムから新しく発見されたパフィオペディルム2種の写真を送ってきました。そう次ぎ次に新しい品種が発見されるの不思議な感じがするもので、ここにその2種を紹介し、コメントを加えることにした。必ずしも新しい品種と言えないかも知れませんが、新種かも知れませんし新しい変種かも知れません。まずは、新しいニュースとして捉えて下さい。

Paph. sp 

これは、はっきり言って解りませんね。ヒエピーのアルバム個体ではないでしょう。葉の幅が広いが、ウォルテリアナム(ハイナンエンセ)のようでもある。この株の実物を見ることと、花を見るまで結論を下すことはできませんね。

報告: 7月にJAVECOを訪問した友人(Paph.を熟知している)の話によると、この株は Paph. hiepii のアルバム個体に違いないということです。最終的にはやはり花を見ないと解らないと思いますが・・・。

Paph. concolor

この株は、間違いなくコンカラーと思われます。ベトナムのように縦に長い国では緯度に応じて色々なコンカラーの変種が見られるようです。この変種(?)はやはり中国に近いところで採集されたもので、株が大きく葉は丸いタイプのようです。花の確認はされていませんが、いわゆる中国産コンカラーやコンコベラチュラムにどれほど似ているかが楽しみです。でも、以前にも良く似た株を見たことがありますが、花は普通のコンカラーでした。

新品種(その5)につづく