パフィオペディルムの新品種(その5)

No.9

 Paph. huonglanae

最近話題になっている Paph. huonglanae について明らかになりましたので報告いたします。もともとこの品種はエマーソニーとデレナティとの自然交雑種らしいが、ベトナムの雑誌に報告されているだけで内容も明確ではないとされていました。この度、この品種についての話題となった記事2報の内容が解りました。

右の写真(Paph. huonglanae)は掲載された雑誌 ’HOA CANH ’1998年3月号 の表紙。

ホーチミン国際大学のティエン(  Nguyen Thien Tien )氏が行った最初の報告(1998年3月)では、ベトナムで見つかったデレナティーとは異なる新しい品種として、ティエンさんのお嬢さんの名前と花に香りがあることにちなんで Paph. huonglanae と名付けられました。

しかし後日、この花は Orchid Advocate にKoopowiz と Cribb によって報告されたエマーソニー( Paph. emersonii )と全く同じであることが判明しました。そこで、直ぐに訂正の報告が4月号に掲載されましたが、ティエンさんによると、その株はいわゆるエマーソニーとは異なる変種( Paph. emersonii var. huonglanae )として報告されました。理由は、花弁が中国産エマーソニーより白っぽいこと、また、ポーチは濃色であること等です。デレナティとエマーソニーとの自然交雑種という内容は全くの想像の世界だったようです。

この品種についての判断は皆さんにお任せいたします。

パフィオペディルムの新品種(その6)につづく

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