皆さんによる意見・希望・質問コーナー

安富さん  1998/03/04

初めまして。パフィオを初めて2月のルーキーです。パリシーに一目惚れして、ぽつぽつ集めだしました。諸先輩方に何点か質問があるのですが、ご教授願えないでしょうか。
(その1)自製ワーディアンケースで育てています。1台しかないため、最低温度15℃を目安としています。ワーディー等、それほどの温度を必要としないものも入れておいて弊害は無いのでしょうか。
回答;15度は決して高い温度ではありません。蘭を栽培するのに中間の温度で、色々な品種が栽培できる温度です。パフィオのなかでも、中国の雲南省やインド奥地(シッキム)あたりに分布する定温性のパフィオには高すぎる温度と思われるかも知れませんが、これらの多くは生育温度に幅があるようで、中には花が咲きにくい品種もあるようですが、生育が順調な場合がほとんどです。花を咲かせるには工夫が必要でしょうね。

(その2) 熱源に温水(熱帯魚用のサーモ付きヒーター)を使用しています。そのため、湿度100%。結露しまくりです。「過ぎたるは・・・」でしょうか。ケース(90×90×45)に 比して大型のファン(トイレの排臭用)を一日12時間ほど回しています。
回答;湿度100%は高すぎると思います。高温性の場合には80%、中低温性の場合には60~70%くらいを目安にして下さい。このような人工的な環境を作ることは不可能であることは承知の上です。ケースの底面に水を入れたバットを置くことは良いとは思いますが、熱源に温水(熱帯魚用のサーモ付きヒーター)を使用することは避けた方がよいと思います。温度管理が楽なヒーターを用いられることをお勧めします。何れにせよ、狭い空間を多湿にすると蒸せて病気にかかりやすくなりますので、小型扇風機を24時間働かせる必要があります。
(その3)変な嗜好ですが、ポリアンサ亜属とデレナティーが好きです。ポリアンサ亜属(属内交配種も含めて)の強健種、 デレナティーの血を濃く引く交配種をご紹介ください。以上です。よろしくお願いします。
決して変な嗜好ではありません。今、最も人気があるのがポリアンサとパービセパルム・ブラキペタラムです。ワーディアンケースでは高温を維持することが容易ですので、高温性のポリアンサを栽培することは容易です。ただ、ポリアンサは大きくなる品種が多いので、この点では難しいでしょうか? このような品種は気むずかしいように思われるかも知れませんが、環境さえ作ってやれば特に難しい品種はありません。ロスには強い人気がありますし、ストネイ、サンデリアナム、ローウィーなんて品種もお勧めです。これらの間の交配品種も面白いと思います。デレナティーの交配種は、いまのところマリポエンセ、アルメニアカム、ミクランサムなどとも交配がよく見受けられますが、意外に苗を手に入れることが困難なようです。どこにお住まいなのか解りませんが、近くに信頼できる業者や蘭の友好団体があればいいでしょうね。蘭友と情報交換することをお勧めします。デレナティーの交配は、今後たくさん出てくると思いますが、安富さんの活動されている状況により入手しやすいかどうかが異なります。わたしも数年前から、デレナティーを用いた交配をたくさん行っています。私の交配フラスコは、私の所属する全日本蘭協会の月例会で頒布していますし、近々、私の交配や多くの趣味家の作製したフラスコを頒布するサイトがリリースされるでしょう。このような場を用いることも良いと思いますが、身近の蘭友と情報交換するのが最善の方法だと思います。しかし、確かにインターネットは便利ですが、必ずしも安全とは言えないこともありますので最深の注意を払って下さい。

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