我が家の庭を賑わす果物(4)

果樹の選択・栽培についての注意(経験)
 
果樹を選択するにあたり、注意すべき点
果樹を手当たり次第に植栽し始めてから6年を経過し、その結果を考察しながら今後の継続について考えている。そこで、大きな反省点についてまとめてみた。
多くの場合、まず、どうしても植えたい果樹を選びたくなる。品種についても、果物屋で見たり、食べたことがある等の経験に基づいて選択することが多い。 これこそ、果樹選びを間違える大きな落とし穴になると思われる。
1.果樹が生育可能な地域(マクロの気候)かどうかを確認する。
2.植栽する場所の地質や日当たり等(ミクロの気候)が適切かどうかを確認する。
3.果樹の生育に必要な広さを確保する。
4.ポリネーターについて、確保できるかどうかを確認する。
5.多くの果樹栽培には、殺虫・殺菌の消毒が必要になる。
  私のように、一切の消毒を行わない場合には、その被害についての覚悟が必要になる。
以上の注意点から、経験に基づいて(消毒をしない)、この地域である程度の成果(果実を楽しめる)果樹の紹介と、様々な問題点を記録することにしよう。
栽培が容易で、成果が比較的高く評価されるもの
1.ビワ 田中  
  3年目から結実するが5年を経過すると、大きな収穫となる。ポリネーターの確保が必要。
  カメムシの攻撃を避けるために袋がけが必要。若干の低温障害を受ける。
2.キウィフルーツ ヘイワード&トリム
  栽培が容易。メス木(ヘイワード)が育ちさえすれば結実。ポリネーターの確保が必要。
3.ブラックベリー
  栽培が容易。成長が早く、2年で大きな収穫となる。蔓枝が大きく暴れるのに注意。冬季の適切な剪定を要する。
4.ブルーベリー 受粉木に注意
  栽培が容易。日当たりの良い場所で栽培すれば、成長が早く大きな収穫が期待される。
5.アンズ 平和→おひさまコット 受粉木とポリネーターが確保されれば好結果
  栽培が容易。日当たりの良い場所で栽培すれば、成長が早く大きな収穫が期待される。
栽培には、かなり注意を必要とするもの
@サクランボ 鮮紅ナポレオン&金印佐藤錦
  木がかなり成長するのを待つ必要がある。一本づつしか植えない場合には、愛称の良い相手と言えども花期が微妙にず
  れて成果をもたらさない。果実が生っても、カメムシや野鳥の攻撃により、ほとんど口にすることができない。防鳥ネットを
  張っても、カメムシを防ぐことができない。大きな成果を求めるには、かなりの消毒や果樹の保護など、かなりの準備と労
  力を必要とすると思われる。
Aブドウ デラウェア  巨峰
  ブドウは有名な品種を選びがちで、その栽培が思うように行かない果樹の典型
  デラウェア:栽培は容易。果実は袋掛けが好ましい。カミキリムシ(テッポウムシ)による被害が甚大。
  巨峰:栽培が困難。果実が期待できるまで最低5年を要する。カミキリムシ(テッポウムシ)による被害が甚大。
B温州みかん
  「せとか」や「はるみ」などの雑柑や「宮川」の早生種など、色々な種を繰り返し試みたが、全く定着しなかった。ただひとつ
  定着したのは、種名のない温州みかんであった。この種は年が明けてからの収穫で、味は酸味が強い。果実を楽しむより
、 チョウの食草として育てている。ご近所でも、生育して結実しているのは同じような種名のない温州みかんで、味も類似。
Cリンゴ 富士2001年&シナノスイート 遺伝子が異なる2種が必要
  この地域は、リンゴが栽培できる南端というべき所であろう。「上手く栽培できない」と言われてきたが、実際にはとても良
  く育ち、果実も結実する。ただし、市販されているような果実を収穫するには、手引書どおりの頻繁な殺虫・殺菌の消毒が
  必要と思われる。我が家は無農薬で栽培しているため、「葉巻萎縮病」「褐斑病」「すす病」などが頻発する。特に「すす病」
  は必然的におこり、ほとんど全ての果実がすす病に感染して真っ黒になる。しかし、すす病はヒトには影響がないことから
、 側を向いて食することができるが、あまりにも見栄えが悪い。
Dナシ 幸水と豊水
  栽培は容易だが、生育が早いため、毎年、適切な剪定を要する。イラガが特に好む果樹で、毎年大きな被害を受ける。
  果実はカメムシによる被害が大きく、確実な週買うを求めるには、的確な消毒が必要となる。
Eモモ 西王母とジャンボ白鵬
  栽培は容易だが、生育が早いため、毎年、適切な剪定を要する。開花後、アブラムシが大発生し、ほとんど全ての新芽は
  被害を受けて細く巻き込むような症状を現す。それに伴い、果実は成長しにくくなり、そのほとんどは落果する。薬剤処理
  をしないと、必然的に収穫は望めないだろう。
Fカキ 太秋
  生育は良好で、結実も問題なく良好である。しかし、ヘタムシによる被害が大きく、数十個くらい結実しても、そのほとんど
  全てが落果する。そのために結実後、月一度の消毒が求められるが、消毒しないと、収穫は期待できない。木が大きく育
  ち、数え切れないほどたくさんの果実が生ると、ヘタムシの攻撃を免れた果実が収穫することができるかもしれない。
Gポポー 異なる2種が必要
  木は病害虫に強いようで、栽培は容易。しかし、結実するまでには気が遠くなりそうなほどの年月を要するらしい。某○○
  園で3年ものの2種セットを購入し、定植して6年を経過し、ようやく4個の果実が成熟中(2017年8月)。次年度から、更なる
  収穫を期待している。
Hジューンベリー
  栽培は容易。結実も容易であるが、大きな収穫が期待できるまでには比較的時間を要するようだ。
Iヤマモモ
  1年苗を定植して生育は順調のようだが、3年を経過した(2017年8月)ものの、結実は何時になるのか全く不詳。
Jネクタリン
  1年苗を定植して生育は順調。3年を経過し(2017年8月)、数を抑えながらも初めて結実させた。収穫は9月中旬となるので
  収穫が楽しみ。袋掛けして果実を保護しないと、カメムシによる攻撃が激しく、果実は無残な姿になる。
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