特報! ホンコンの Paph. purpuratum |
Paph. purpuratumパプラータムはホンコンに分布する唯一のパフィオです。ジューンさんの家族は、精力的にホンコンの蘭を研究しておられ、最近ほとんど見られなくなったパープラータムも探し続けておられます。 |
2000年の春(5月)、ついにジューンさんと彼女のお兄さんはホンコンでパープラータムの新しい群を発見しました。ここに、そのニュースを紹介します。貴重な情報を届けていただいて、ジューンさんには心から感謝いたします。 |
ジューンさんは、この同じ内容をAOSの掲示板に掲載しました。それを見て、毎日たくさんのメールが送られてきて元気づけられているそうです。 |
ホンコンのパープラータムからの悲痛な叫び! |
もうずっと昔の話ですが、ホンコン島やニューテリトリー(新開発区)一帯では、パフィオのパープラータムというとても美しい花が見ることができました。でも今となっては、何という特徴的で美しい幻想的な話だったのでしょう。 |
私(ジューンさん)は、今まで、その花を見ることはありませんでした。なぜって、私が生まれるのが遅すぎたからです。もうとっくの昔に乱獲されつくし、この驚くべき美しい光景は二度と見られることはなくなったのです。その美しい光景を頭に浮かべることは、もはや私の心への逃避でしかないのでしょうか、それとも夢なのでしょうか。 でも私は僅かな可能性を捨てきれず、この何ヶ月もの間パープラータムを探し続けてきましたが、全く見いだすことができませんでした。私も、私の兄も、口を揃えてパプラータムは絶滅したのではないだろうか言っておりました。 |
まさにこのような絶望的な、また、悲しい状況にあって、パープラータムは私たちに、ついにそのドアを開いてくれたのです。そうです、私たちは・・・パープラータムを見つけたのです。しかし私たちは、パープラータムを見つけるやいなや、その群のまんなかに腰を据えたお母さん株から、次のようなメッセージを投げかけられたような強い衝撃を受けました。
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パープラータムの母株 |
私がこの地域に足を踏み入れたとき、まず始めに感じたことは、かつてここにはとてもたくさんのパープラータムが生育していたに違いないと思ったことです。それらは採集販売を目的として、完璧なまでに採集尽くされてしまったのでしょう。でも、幸運にも、土の中に残った種子が、ほんの僅かながら生きながらえて育ったに違いありません。何年もたって、それは母親になり、子供を作りました。そして、さらに数年が経過したのです。 |
パープラータムの赤ちゃん株。まだ、花が咲いた跡はなく、とても若々しくてキュートです。この近くには他にもたくさんの赤ちゃん株がありました。でも、木の根の下に隠れていて、簡単には見付けることができません。 |
パープラータムの群の回復は本当にゆっくりとしか進みません。実際に回復にどれくらい時間がかかるのかはわかりませんし、これらの小苗がどれくらいの割合で生長して親株になれるのかもわかりません。でも、覚えておいてください。もし、これらの株を採ってしまったら、ここで二度と花は見られないでしょうし、この生育地は次第に縮小してついには無くなってしまうでしょう。 どうか私の言葉を聞いてください。また、これをホンコンのパープラータムが心の底から私達に送りたいと願っているメッセージであることもわかってください。もし、貴方がこれらの自然を破壊してしまうならば、その代償はどれほど高くなるかおわかりでしょうか。 |
パープラータムがホンコンで開花する時期は10月から翌年の2月です。従って、皆さんに花の写真をお見せできるまで、かなり長い時間待たねばなりません。 私たちは、さらに異なった群を発見するために今年の末までは調査を続けます。このころには、パープラータムの素晴らしい花の写真を紹介できることになるでしょう。それまで、おたのしみに。(ジューンさんから) |
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