ホンコン近郊の蘭

 ここではホンコン近郊の蘭を紹介しましょう。皆さんはホンコンを観光都市とばかり思われているのではないでしょうか。しかしホンコンは、中国最南端でベトナムの首都ハノイとほぼ同じ緯度に位置しています。当然といえば当然、蘭の自生地でもあるのです。また、ホンコンはもともときれいな緑の丘に囲まれた、自然の豊かな所でもあるのです。しかし今では、開発と自然破壊により、状況は大きく変化しているのは事実です。ホンコンの公式報告によると、ホンコンに自生していた蘭のおよそ70%は既に消滅したと言います。でも、そのようなホンコンで、ホンコンの自然を愛し、保護しようと活動される方がたくさんおられます。ここで紹介する情報は、そのような方々の中から、ジューンさんからお送りいただいたもので、彼女は弟さんと一緒にホンコンの蘭を紹介するホームページを開いておられます。そちらのホームページも是非ご覧になって下さい。

Miss. June & Mr. Chun Leung.
e-mail : June_Leung@ismbci.com.hk


ホンコンの蘭

 ホンコンに自生する蘭 は、急速な開発と無節操な乱獲により、そのおよそ70%が既に消滅したと言われています。その結果、これらの美しい花は我々の美しい自然から永久に帰らぬものとなってしまいました。

 つい最近、私と私の兄の二人でランの花をさがしにホンコン丘陵を登りました。とても暑くて、本当につらい一日でした。私たちは既に28種類のランの原種を見いださしているのですが、それらを確認するのに実際の花を見る必要があります。それで、好きとはいえ、この暑い中を死ぬ思いで丘陵を登り続けるのです。

 以下に紹介する花の写真は、私自身が最近撮ったものです。ホンコンの山に登ることは私にとってつらいことなのですが、このように自然の中で美しいランの写真を撮ることが私にとってとても価値のあることなのです。 000331

ホンコンの丘陵で見られる野生のらんから、

Bilb. ambrosia


Arundina chinensisa

アジアではよく見られる原種ですが、ホンコンで見られるこの品種はそれらの変種だを言われています。我々はバンブーオーキッド(竹のようなラン)と呼んでいます。

Bulbophyllum ambrosia

 この原種はホンコン近郊の丘で、標高300から500メートルのライムストーンの上や、木に付着して生育しています。また、この種はとても大きなコロニーを作る傾向があり、一つのコロニーには100から500くらいのバルブが認められます。

Bulbophyllum odoratissimums

 この原種もまたホンコン近郊の丘で、標高300から500メートルのライムストーンの上や、木に付着して生育しています。また、この種はとても大きなコロニーを作る傾向があり、一つのコロニーには100から500くらいのバルブが認められます。

Cleisostoma teres

 この原種は、ホンコン近郊の丘で極めて普通に見つけることができます。ホンコンの新開発区 ( New Territory ) から周りの小さな島々でも、それぞれとても大きな株になって岩の上や木に登るように繁茂する姿が見受けられます。

Dendrobium loddigesii

この原種はホンコンを含む南中国に広く分布しています。

Paphiopedilum purpuratum

 パープラータムはホンコンに分布する唯一のパフィオペディルムです。近い内に自然で見られるパープラータムがジューンさんに紹介していただけることになっています。楽しみにして下さい。

ホンコンのパープラータムへ続く

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