〔交配親〕
Sl. Psyche x Soph. coccinea　1981年登録

〔特　徴〕
草高は約8ｃｍ。バルブの形は両親コクシネアとサイクのちょうど中間くらいで葉はやや紫色を帯びています。花は鮮やかな濃い朱色で、コクシネアよりやや細長い花弁を大きく開きとてもきれいです。コクシネアの花が好きな方は是非一度育ててみることをお勧めしたい品種です。コクシネアに比較して明らかに丈夫で乾燥や夏の高温にも強く栽培は容易だと思います。サイクにコクシネアを戻し交配して本種が作られましたが、コクシネアほど湿度に敏感ではありませんので少々の乾燥で株が弱ってしまうことはないでしょう。細い根を数多く出して成長するので、ミニが起こしやすい根ぐされにも強そうです。１バルブに２輪の花を着けてくれるのもうれしい性質。この写真は2001年９月、残暑の残る初秋の記念写真。暑さのためか花弁が完全にフラットには開きませんでした。

〔入手先〕
写真の個体は1996年5月につくば市の花木センターにて苗を購入したもの。鉢にはメイコウグリーンの札が付いています。
この個体はSl. Psycheの'Prolific'という個体とSoph. coccineaとの交配によるものです。
　
〔育て方〕

• 植え込み　：　2〜2.5号鉢にミズゴケ植え。温室がなくても比較的成長は良好。

• 置き場所　：　4年間育てましたが、性質は強健です。温室やワーディアンケースがなくても見事に開花してくれます。春は４月下旬から秋１１月中旬頃まで外の木に吊るします。冬は室内の明るいところに置いてあげましょう。
• 水と肥料　：　４月５月は２日に１回くらい。6月から10月までは梅雨期を除いて毎日たっぷり水をあげましょう。朝よりも夕方気温が下がってからあげたほうが良いようです。７月と８月は高温でカラカラに干上がってしまうなら早朝と夕方の１日２回潅水しても良いと思います。室内に取り込んでいる間は、ミズゴケの表面がカラカラに乾いたら潅水してください。肥料は5月〜7月上旬まで。2000倍に薄めたハイポネックスを1週間に1回、水やり代わりに与えています。それ以外は肥料は全く必要ありません。