私がリカステに初めて出会ったのは、今から15年前アメリカのサンタバーバラ
・オーキッドでした。葉のないバルブから咲いていた-輪のスキンネリー。薄い
ピンクの弁に深紅のりップ、売らないと言うのを無理に株分けして3バルブを持
ち帰りました。我家の温室で3年間生き続けましたが 年々バルブは小さくなり、
一度も花を見る事なく、4年目で消滅してしましました。その後、スキンネリー
は随分仕入れましたが、他のりカステに比べ、夏を越すのが大変です。最近では
交配が進み暑さに強い品種が生れています。約100株近くあるリカステは、大分
花が見られる様になりました。 5月、ゴールデンウィークの終った10日〜15日頃
に屋外の栽培棚に出します。
小苗以外は全て、一番風通しの良い棚上につるします。この場所は、夏場には
常に南からの風が、北に吹きぬける場所です。
新芽が出て、5cm位になってから、月1度の置肥と、週一度2000倍の液肥を与え
ます。株が完成するまで水は多目に、決して乾かす事なく与えます。遮光は50%
のダイオネットを温室から出してすぐ張ります。リカステを上手に育てるポイン
トは、風にあると思います。その為このダイオネットの張り方が、むずかしいの
です。50%のダイオネットは、風も50%止めてしまいます。10月頃、バルブが完成
してからは、肥料は与えません。この頃、リン酸肥料を与えると、花付きが良く
なると聞いていますが、私は自然にまかせて咲かせます。水が井戸水の為、肥料
は全体に少な目です。 環境の悪い場所での栽培では、与えた方が良いでしょう
。10月中句、無加温のビニール温室に取り込み、水を切り、夜間15度、日中25度
に保ち、花芽が見えてから水をたっぷり与えます。リ力ステは、落葉してから花
を咲かすと言う事でしたが、 今はほとんど落葉しないので、大きな邪魔な葉は
、 花芽が出たら切ってしまいます。それが来年の新芽に影響を与えるとは思い
ません。花の終った株は、水を控え目にして(バルブに皺が出来ない程度)3月頃
、根の動き出すのを待ちます。植替、鉢増はこの頃行います。植替後は、水は控
え目にして、シリンジ程度にして、改めて根が動き出したら水を与えます。そし
て又、1年のサイクルが始まる訳です。沢山の本が出てリカステの栽培法 も書か
れてますが、それは基本であって、あとは 自分の家の環境に合った栽培法を失
敗しながら自分で勉強する事だと思います。以上は私の家での栽培法で、家の多
い都会では、もう少しアレンジ して最良の栽培法を見つけて下さい。