C.walkeriana var.princeps と C.nobilior の自然交雑種について
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 つい数年前までは、「C.walkeriana と C.nobilior とは自生地が異なり その地域は決して重なる事はない 」と言うのが 一般的な通説でした。
 ところが 1996年のリオデジャネイロで行われた World Orchid Conference で その自然交雑種が 第一発見者 Mr.Raimundo Mesquita の名前にちなんで Cattleya xmesquitae として発表されました。  

 発表の概要は次の通りです。
 ・ C.walkeriana var.princeps と C.nobilior の自然交雑種
 ・自生地は ミナスジェライス州南部とゴイアス州南部
 ・開花期は 9月10月 (現地)
 ・着花は C.walkeriana var.princeps の特徴である、常に葉のあるバルブの頂部に花をつける形態を引き継いでいる。
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(自然交雑種は 名前の前に x を付けて表記する。発音はしない。 例:Paph. x angthong)
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サンダースリスト上の登録について
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 C.nobilior をサンダースリストで検索すると 「see walkeriana」と表記され、C.walkeriana のシノニム (Synonym:異名同種)として取り扱われています。
 最新の登録でも 前述の自然交雑種は掲載されていません。

  一般的には C.walkeriana と C.nobilior は別の原種として取り扱われています。自生地・花形・株の特徴・花期等々違いは多く、ごく自然な扱いと理解します。
 植物分類学としては C.walkeriana と C.nobilior の違いの論文が無い事と、サンダースリスト作成の最初の時点で C.walkeriana と C.nobiliorを シノニムとしてまとめてしまったのが原因のようで、今後見直しの努力が必要と感じています。
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今後の取り扱いについて
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 現時点では C.walkeriana と C.nobilior を交配しても サンダースリスト上では C.walkeriana となります。
 C.walkeriana var.princeps と C.nobilior の自然交雑種が C.mesquitae です。正式には C.xmesquitaeと「x」を付記し、自然交雑種を表します。
 一方 蘭屋さんでは C.walkeriana と C.nobilior の人工交配種を C.Mesquitae として販売しています。名前の頭文字が、小文字と大文字で異なっています。
 種類によっては C.xdorosa と C.Heathii の様に、自然交雑種と人工交配種の名前の異なるものと、同じ名前で頭文字が小文字と大文字で区別するものも有ります。

 当面は

 ・自然交雑種は Cattleya xmesquitae (正式名称)→下記の理由で「通称」に訂正します。
 ・人工交配種は Cattleya Mesquitae  (通称)
と表記し
 混乱を避けるためと、原種の取り扱いについて慎重なスタンスを保つためにも、区別して取り扱うのが賢明と考えます。

C.xdorosa は C.walkeriana と C.loddigesii との自然交雑種。 C.Heathii は同人工交配種。 混用しているケースが多い。 )
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植物分類学上の取り扱いについて (追記:1999.10.22)
 1996年の World Orchid Conferenceで発表されたこの論文はその取り扱いについて、問題が有る様です。
 この論文は、「論文」としていくつかの問題が有り正式に認知されていない様です。
正式に認知された事が確認される迄は、Cattleya xmesquitae は通称として、取り扱い下さい。確認され次第、このコーナーに掲載します。
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C. walkeriana × C.nobilior の人工交配開花例
. 特徴
Cattleya Mesquitae 交配親は不明
葉の数が一枚と二枚と半々
リップの黄色の斑紋が中間の大きさ 
(Habitatのページ参照)

C. walkeriana × C. nobilior
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Cattleya Mesquitae
(coerulea type)
セルレヤ同士の交配
葉の数が一枚と二枚と半々
リップの斑紋が上の花と同じ特徴がある
葉付きバルブと葉なしバルブと半々に着花する
C. walkeriana var. coerulea 'Dona Vilma' × C. nobilior var. coerulea
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News & Reports version 2.14 updated 1999.10.22