パーナタナム(Paph. parnatanum)は、新種として今年の2月にフランスの雑誌(IAPT)にフランス語のレビュー(Orchidees,
Culture et protection, N。38, 1999)として報告されました。この報告は、同じ種に対してオラフ グルースらにより命名報告されたウシタナム(P.
usitanum) よりわずかに早いものでした。この種は花の形態や色彩、また、葉などはアーガス、ワーディー、スクハクリに似ています。葉の上部表面は灰白色の斑が入った緑色の斑入り葉で、幅は1.8-3.5cm、長さは8-20cm ほどあります。葉の裏面は均一な緑色
をしています。花茎は18-20cm で、 NS7.5-8cm くらいの花を一輪のみ着けます。ドーサルセパルには白色地に緑色のスジがあがり、ぺタルは明るい緑色地に褐色が斑のように入ります。
ポーチは淡い褐色地にやや濃色の網状の模様が入ります。スタミノードは明るい緑色の卵形で、その長さは0.7-0.9cm、幅は
0.9-1cm。ドーサルセパルの形は少し先の尖ったような卵形をなし、その長さは3-3.2cm、 幅は 2.9-3cm くらい。ぺタルは長さ4.5-4.6cm
、幅 3-1.4cm くらい。ヘラ状で先に向かって網状の模様が入り、基部には繊毛が認められる。ポーチの長さは4.1-4.2cm、幅は2.2-2.4cm
くらい。私はこの新種のパフィオの花の形と色彩がスクハクリやワーディーと 非常に良く似ていていると思いますが、花の大きさやスタミノードの基部に見られる繊毛、また、ポーチの色彩などからこれらの種とは異なり、ロワードーサルが非常に大きく発達している点でも、その違いは明らかです。
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