パフィオペディルムの新品種(その41)

NO. 41  Paph. multifolium 021213

 中国の雲南植物研究に、2種の新しいパフィオペディルムが記載されましたので紹介します。一つは、雲南省文山地区(Wenshan)で発見されたPaph. multifolium で、Z. Liu と J. Zhang により、先に述べたActa Botanica Yunnanica (2002), 24(2), 191-192 に記載されました。下に紹介するイラストレーションから、Paph. wardii と思われるのですが、記載では Paph. wardii との違いを意識的にとらえ、wardiiの葉は3〜5枚であるのに対し、multifolium では7~11枚と多く、その色はかなり淡い。Paph. wardii では子房を包む花ホウは子房に比べて小さいが、multifolium ではほとんど子房と同じ長さ。また、ペタルに見られるスジはやや淡い黒色。ポーチ(リップ)はPaph. wardii (2~2.5cm)に比べて、1cmほどでとても小さい事から両者の区別はとても簡単だという。皆さんは、如何に思われますか?


NO. 42  Paph. angustifolium 021213

 Paph. angustifolium はベトナム北部から発見された新種で、R. Guo と Z. Liu により、Acta Botanica Yunnanica (2002), 24(5), 554-556 に記載されました。Paph. walterianumと同一種(Synonym)と思われるのですが、著者らはスタミノードの違いに注目している。この新種は、以前に中国で記載された Paph. tridentatum ともに、Paph. bullenianumPaph. appletoianum のスタミノードの先端が凹にへこみ、両端が突起状になっているのに対し、Paph. angustifoliumPaph. tridentatum では先端が尖っているだけであるという相違点がある。また、Paph. angustifoliumPaph. tridentatum との違いは、スタミノードの先端が前者では完全に尖っているのに対し、後者では小さく3つに分かれているという。皆さんは、この分類を受け入れますか?

新発見されたパフィオの目次へ戻る

ホームページの目次へ戻る