フラグミペディウムの新品種

NO.3 Phrag. chapadense (2) 020408

 フラグミペディウムの新種がブラジルのコンパッチさんとタカセさんにより記載されましたので 紹介します。要点は以下のようです。この紹介は記載者であるロバート・タカセ氏ご自身により提供されたものです。


Phragmipedium chapadense Campacci & Takase sp. nv.
短い地下茎と直径3mmほどの白い根を持つ株。葉は長さ50,0~ 60,0 cm、幅 2,0~3,0 cmで、表面は濃緑色で裏面はやや薄い。花は3輪から5輪付け、NS:13,0 x10,0 cm、DS:1,5 ~ 1,8 x5,0 ~ 5,5 cm 、LS:3,2 ~3,4 x4,5 ~ 4,8 cm、P: 0,7 ~ 0,8 x9,0 cm、L:2,4 ~2,5 x 5,0 ~5,2 cm 。ペタルはおよそ45度 の角度で展開。
分布 : ブラジル、Goisa州のChapada dos Veadeiros。標高700 〜900 mくらいの低木が生い茂る流れにちかい草地や窪みに自生。
花期 : 夏の終わり
コメント : この新種はPhrag. vittatum (Vell.)Rolfe に似て混同されるが、多くの展で明らかに異なっている。まず、株の様相が異なる点で、ビタータムに比べるとやや小さく、一方、スタミノードはおよそ楕円形をしていてビタータムよりも大きい。ビタータムのスタミノードは三角形を示す。チャパデンスのペタルは45度の角度に力強く垂れ、花茎はビタータムより短く、色は濃い。また、花は、特に、ペタルの色彩や形態、エクアドルに分布するハートウェギー(Phrag. hartwegii )に似ているところがある。また、包葉や子房の形や色彩もよく似ている。しかし、ポーチの形態やスタミノードの違い、チャパデンセのスタミノードは長楕円形で上部には黒色の細毛が明確に認められるが、ハートウェギーではややハート形をしていてやや小さく、細毛はスタミノードの上部だけでなく背部まで認められたり、時には、さほど明確でない場合もある等の点で大きな差異が認められる。チャパデンセのポーチの色彩は茶褐色であるが、ハートウェギーではやや緑色や黄色を帯びている。更にハートウェギーの株はチャパデンセのそれより一般的に大きい。

Phrag. chapadense (NO.2) へつづく

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