Dr. たなか の温室

私の温室を紹介します。私は、栃木県の宇都宮と小山のちょうど真ん中あたりに温室を構えています。10坪の農業用鉄骨ビニールハウスで、南向き、周りは住宅の畝場と駐車場に囲まれ、日当たりと風通しに恵まれた場所にあります。東京や大阪の住宅事情を考えると、趣味家の温室としてはこれほど条件に恵まれた場所はないだろうと自負しております。栽培技術が伴わないのが残念ですが、そこは、このすばらしい環境に助けられていると言えるかも知れません。

温室は南向き、写真は南西の方向からです。南側に入り口があり、写真だと見にくいですが、西側面(遮光剤がかかっている)には庇(ひさし)を出し、多花系品種を釣り下げて栽培しています。

温室を南東の方向から見たところす。南側と、東側の側面は解放されています。実は、西も、東も全面開放され、風通しがよいようにしています。東側の遮光材は午前中は下ろし、午後になると巻き上げて、少しでも風が抜けるようにしています。

東側側面では、多花系パフィオを釣り下げて栽培 しています。遮光材は50%のものを2重にかけて います。

温室の北側は木陰になり、涼しい風が通る絶好の室外栽培場所です。棚を作り、原種を中心として、温室内の棚のおよそ1つ分をここで栽培していす。50%遮光材を2重にかけ、光は弱めです。雨にもあたることは言うまでもありません。初期はブラキ系を室外栽培する勇気がありませんでしたが、思い切って一部を出してみたところ、病気にかかず、順調に生育を続けているようです。ちなみに、室内のブラキは暑すぎてグロッキー気味です。
私は、ブラキペタラムとパービセパルムが特に好きなので、朝日のはいる温室の東側の棚はブラキペタラムで占められています。最近は、園芸用の大型丸底プラスチック鉢でブラキを栽培するとよいことが解り、大株を中心にこの鉢で栽培しています。コンポストはミックスコンポストを用いています。
温室の中央ベンチの前(南)半分はブラキが占め、後ろには整形品種がぎゅうぎゅうに押し詰められて置かれています。一応の選別個体ではあるのですが、ブラキやパービとは違ってチョット冷たい扱いを受けているようです。

温室の西側ベンチは斑入葉(カロッサムタイプ)のパフィオがぎっしりです。モーデーなどの交配種もありますが、原種が半数以上を占めています。特に南半分にはさらに50%の遮光を行い、大好きで、交配に多用したいスクハクリの株がたくさん並んでいます。以前、スクハクリの栽培には苦労していたのでが、クリプトモスに替えてから見違えるように生育がよくなりました。
温室の中央ベンチには、更に高い棚を作りポリアンサを栽培しています。水やりでこぼれた水が棚下の株にかからないようビニールで受けて一カ所からベンチ下へ流すようにしています。この棚の上部にあたる温室の遮光は50%にとどめ、強い光が入るようにしています。以前は、私の温室ではポリアンサがうまく育ちませんでした。ブラキにあう環境作りを試みたため、温度や光が不十分であったと思います。この一年で見違えるようによくなりましたが、まだまだです。
狭い温室ですから空間を少しでも多く利用するため、ベンチ下も活用していす。特に朝日のはいる東ベンチは、ブロックをつみあげて20cmほど腰高にし、ベンチの直ぐ下には水を避けるのために波板を張りました。今(夏)でも多くの株がありますが、冬にはぎっしりといっぱいになります。
夏でも棚下で栽培されているコクロペタラムの仲間です。朝日が入るうえに意外に風通しがよく、気持ちよく育っているようです。この仲間のの株も以前は栽培が苦手だったのですが、この位置に置いてからは放っておくだけで勝手に育ってくれます。棚下の株への注意は、どうしても水やりを忘れてしまうことです。私だけでしょうか。この場所は、エスキュロレイやヒルスティシマムの栽培にも適しているようです。
棚下に置いた40リットルのポリタンクです。冬のあいだ、このタンクにためて温度をやわらげた水を市販の小型電気ポンプ(シャワー用)を用いて水やりに使います。特に電熱器で温度を上げるなどのことはしていません。肥料ももちろんこのタンクの中で調製します。

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