ハノイの園芸家（その３） |
ジャベコ(JAVECO) 植物組織培養研究所及び付属農場 |
| ジャベコは、ベトナム最大の農業生産物を扱う国営企業VEGITEXCO（ベジテクスコ）と日本の某社（ホンダ系）との間で設立された合弁会社である。ベトナムで品質の高い切り花を大量に生産して、日本など海外に輸出することを最大の目的としている。ランでは、ワシントン条約で厳しく規制されているパフィオペディルムのうち、ベトナムに自生する珍しい原種を交配し、そのフラスコ苗を輸出する準備が進められている。 |
|
|
| ジャベコが設立した植物組織培養研究室。新しく塗られた白い壁に、プレートが誇らしげに輝く。 |
 |
|
| 研究棟は、日本から持ち込まれた機材で充実している。まだ、始まったばかりであるが、この研究棟が花のフラスコ苗でいっぱいになるのもそう遠い先のことではないだろう。 |
|
|
| ジャベコの若い研究員メンバー。ジャベコの設立に当たり、ベジテクスコの研究室から若い特に優秀な人材が選ばれて来ている。 | 国内（ベトナム）販売用の胡蝶蘭を精力的に栽培している。ほとんどのベトナムの人は大形整形胡蝶蘭を見たことがない |
|
|
| 付属の農場には日本から輸入した温室が設立されている。中はまだ詰まってはいないが、ベトナムに自生するパフィオペディルムの原種が集められ栽培されている。 | パフィオ・デレナティーの花が上がってきた。このフラスコ苗も大量に生産する予定という。 |
|
|
| 花は多く上がってきたが、栽培条件に問題があるのだろうか、のびのびと咲いている感じではない。 | 株柄はヘレナエに似るが、葉の色や質は大きく異なる。ヘレナエとほぼ同じ地域から採集された。どんな花が咲くのかな。・・・ヘンリアーナムだそうです。 |
|
|
| ヘンリアーナム。中国産の株に比べて葉が短いのでヘンリアーナムとは思えない印象を与える。どちらかと言えば、バービゲラムに似ている。 | 写真の質が悪いが、明らかにヘンリアーナム。左の写真の株から咲いたというので間違いはないようだ |
|
|
| 栽培されているパフィオ・ヘレナエの株。ベトナムのパフィオ参照。 | パフィオ・ヘレナエの膨らんだ子房。私が前回訪問した時にセルフ交配したもの。 |
|
|
| 最近発見されたエマーソニーも、研究室の温室で多量に栽培され、交配が行われている。 | エマーソニーの選別個体をセルフ交配した種子。 |
|
| 交配のために選別されたエマーソニーの優良個体。セルフはできたかな？ |
 |
|
| Paph. hekenae ヘレネーの特別に選別された優良個体です。花のバランスがとてもいいでしょう。 |
Paph. helenae v. sanderae ヘレネーのなかでも稀少な純粋な黄色一色の個体で、Dr.たなかによりサンデレーと名付けられました。 |
|
|
| Paph. herrmannii 珍しいと言われていたヘルマンニーはベトナムでは多く見られます。 |
Paph. herrmannii 種の起源は不詳ですが、このようにエスキュロレイのように赤味の強い個体もまれにみられます。 |
ハノイの園芸家（その４につづく） |
