水耕栽培 その2

蘭友の水耕栽培法を紹介

小西常介 熊本県下益城郡松橋町久具2213−4
e mail : "chiro" <tkonishi@wonder.ocn.ne.jp>

 フラグミペディウムを栽培するために、熱帯魚飼育用の装置を応用し、自分で工夫した栽培を始めた小西さんからの報告を頂きましたので紹介いたします。この方法で、フラグミペディウムが今後どのような生育を見せていくか、更に追加報告していただくのが楽しみです。小西さん、どうも有り難うございます。今後とも、この結果、及び、進行状況をお知らせ下さい。宜しくお願いします。

 私は3坪くらいの温室でカトレアを中心に趣味として楽しんでいますが、カトレアのような華麗さはありませんが、パフィオの一風変わった花の容姿にひかれ、ニベウムやコンコベラチュウム等、数鉢程度を栽培しています。
 しかし、最近パフィオとちょっと違うフラグミを栽培してみたくなり、10鉢程度を購入致しました。購入元の栽培環境を拝見したところ、発砲スチロールのトレーに水を入れて栽培されているのには、大変驚かれされました。
元来、ランとは、着生もしくは水はけの良い場所での地生と言う概念をもっていましたので、180度の驚きでした。早速、我が家の温室の涼しい環境を確保し、鉢を入れるトレーを準備し、焼き赤玉や日向ボラ・醗酵バーク等の水はけ等を考えたコンポストを調合し栽培を始め1カ月程度が経過しました。
 しかし、水耕栽培でも酸素等の供給を行わなければ根も腐ってしまうと思い、時々新しい水や霧吹きの噴霧器でトレーに水を追加と併せて酸素を送ったりしながら栽培していました。以前、インターネットで先生のホームページを参考にしてホームセンターの鑑賞魚コーナーにいって水耕栽培に必要なキットを取り揃え栽培を始めました。

 

 
3坪の温室では、カオレアやバンダ、さらに、パフィオペディルムやフラグミペディウムなど、このような状況で栽培をしています。
 

水耕栽培の実際

 水耕栽培はホームセンタの鑑賞魚コーナーにて市販されている「ろ過システム」を使用いたしました。色々と品定めをしていたら目にかかった「ろ過システム」がありましたので、システムのシンプル化
(1)取水・給水が1つの装置で実現する。 
(2)全体のシステムが小型化出来る 
(3)電源がシステムとエアー用の2電源でOK)の観点から採用いたしました。
概要は、以下のとおり。
「ろ過システム」・・・NISSOのプライムパワー30
   @適合水槽の容量    150〜230L(150L以下でも使用可能)
   A流量          15L/min
   B最大揚程        1.9m

濾過システムの説明書にあるように、濾過器は左図のように外部機となり、管で入水と出水をおこなう。

市販のシステムにある濾過器。詳細は上記濾過システムの記載を参照。
セラミックス製のカルチャー・リング。熱帯魚の飼育では、このセラミックスの多孔に硝酸バクテリアを繁殖させ、水の浄化に働かせる仕組みになっている。

栽培用のバットには、カルチャーリングをいれ、濾過器を通った水が循環するようにし、さらに、エアーポンプで循環水にできるだけ多くの酸素を補給できるようにした。

熱帯魚の飼育に用いる吸着剤も各バットに用いた。
水の高さを調節する(水中に数センチ浸かるようにした)のに、鉢の下に鉢の水受け用のバットをしいた。

排水パイプの穴からシャワーが出て、水槽に落ちた時に酸素が水槽内に供給される。

さて、後は、どのようにこれらのフラグミペディウムが生育してくれるか・・・、本当に楽しみなところです。

(3)セラミックスをコンポストに利用する。

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