油粕固形肥料の作り方 |
我々がよく用いる油粕の固形肥料は、園芸専門店で容易に入手することができます。日本国内では、ほとんどの方が園芸店でお求めになると思いますが、実は東南アジアをはじめとする海外の多くの方々からこの有機肥料や作り方についての質問が寄せられ、後を絶たないのです。そこで、ここに油粕肥料の作り方を述べたいと思います。成分を工夫すれば、市販の固形肥料より効果のあるものができると思われますので、興味のある方は是非自分で作ってみて下さい。とても簡単です。でも、ものすごい悪臭を放ちますので、住宅地で安易に作成すると近所からの苦情が来ることになります。十分に気をつけてくださいね。 |
市販の有機・油粕固形肥料。基本的には油粕と骨粉を混合し、十分な発酵を済ませたものが販売されている。 |
(1) 材料 |
1) 油粕(市販の粉末状のもの) | 2) 骨粉(魚粉は好ましくない) |
油粕は、菜種の種子からなたね油を絞った粕です。(海外ではあまり知られていません) |
(2) 方法 |
油粕と骨粉を 7 : 3 ~ 5 : 5 の割合でよく混ぜる。 適当に水を加えてやや堅めのペースト状にする。 |
藁や新聞紙の上に、暑さ数センチくらいに伸ばして広げ、日陰で安置する。 |
決して雨に当たらないようにする。雨が降りそうになったら、雨が当たらないところに移動させる。数日後からバクテリアによる発酵が始まり、ペーストの温度が急激に上昇する。最初は40度以上にもなる。この温度でバクテリアが死滅し、発酵が収まって温度が低下すると共に、再び発酵が始まり温度が上昇する。この肥料の発酵は、このような温度の上昇と低下が幾度も繰り返し起こり(普通4~5回)、発酵を終了する。この間およそ1ケ月を要する。この発酵を十分に行わせることが大切で、途中で中断すると発酵ではなくて腐敗に転じ、肥料として使用すると悪影響が危惧される。 |
終了したら適切な大きさにほぐし、肥料として与える。固形肥料は長期間、高濃度で働くので、ランの栽培では春から初夏にかけての成長期に使用するのが好ましい。与える割合は、直径10cmの鉢に、親指の先大の大きさを目安とするとよい。肥料が聞きすぎないようにするため肥料はコンポストの上に置くようにし、コンポストの中に埋め込んだりしないようにする。水やり毎に成分が溶け出すようにする。 | |
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