パプアニューギニアの
パフィオペディルム

 ここではパプアニューギニアのパフィオペディルムを紹介しましょう。この記事はニューギニアのラン(Orchids News in New Guinea)というホームページを運営されているバンデッシュ氏(Mr. Wolfgang H. Bandisch)のご協力により掲載されるものです。

Mr. Wolfgang H. Bandisch
e-mail : wolfgang@bandisch.com

(1)パプアニューギニアのパフィオペディルム

ビオラッセンスPaphiopedilum violascens

この図は、N.H.S. Howcroft さんにより、モローブ県(Morobe Province)、ガラニア(Garaina)のサルー川(Saru River)近郊で見られた野生株をスケッチしたものです。

我々は東南アジアにおよそ60種類に及ぶパフィオペディルムの原種が分布していると考えている。パプアニューギニアにはその内の、ごく僅かですが、プレスタンス(Paph. praestans)、ビオラッセンス(Paph. violascens)、ブーゲンビリアーナム(Paph. bougainvilleanum ) 、及び、ウェントウォーシアナム(Paph. wentworthianum)などが知られていますが、植物学者の中にも、趣味家の中にも、それ以上の多くの原種が分布していると信じています。

プレスタンス
Paph. praestans

プレスタンスは標高1700mくらいで、やや日陰のライムストーンを地盤とした浅い腐葉土に根を広げて生育している。
Photo by Mrs. Ralph Levy.

ビオラッセンス
Paph. violascens

この種もライムストーンを地盤とした地域に分布しているが、火山に近いアルカリ性の土壌を好む。また、比較的遮光が強い川の土手や、雨期にできる溝の険しいスロープを好んで生育している。
Photo by Mrs. Ralph Levy.

ブーゲンビリアーナム
Paph. bougainvilleanum

ブーゲンビリアーナムは高い湿度を好み、標高1100 - 1850 mの遮光の強い大きな岩の周りに堆積した腐葉土に根を下ろして生育している。 Photo by Mrs. Ralph Levy.

パプアーナム
Paphiopedilum papuanum

photo by Mrs. Ralph levy

ウェントウォーシアナム

Paph. wentworthianum

Photo by Mrs. Ralph Levy

保護について:  これら全てのパフィオペディルムの原種は稀少で、絶滅の危機に瀕していると言える。これらの状況を非良心的な自然の株の採集者に理解していただきたい。また、世界の愛好家には、このような自然を破壊して持ち出された不法な株の取引に応じないように、心から願う次第である。

No.2につづく

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