古木の葉が早く枯れる:
通常5年位葉が残りますが、それ以前に枯れ込んでくる。
新木の袴が早く枯れる:新木が成長過程でハカマが枯れてくる。
新バルブから新芽が出ない:バックバルブからだけ芽が出る。
新芽が細く弱々しい:この様な芽は成長も遅い。
新芽の成長が止る:出芽が正常の様ですが、後に成長が止る。
新芽が枯れる:新芽の根元が変色し、有害カビが発生した様になる。
これらの病気は内部的なウイルス性や外部的な腐敗菌によるものと考えられます。
何れの場合でも、迅速な処置を怠ると致命傷となります。
病気を疑う鉢は直に根とバルブを点検しましょう。
バルブや根、新芽の付け根が黒変している場合は難病です。
充分水洗いを行い、黒変バルブと一番近いバルブも切除します。
根の場合、黒変部をシゴキ取りますが、
芯まで黒変している場合はバルブに近い健全な部位から切り落とします。
何れの場合も、再度、水洗を行い
天日で部位を乾燥させます。
水分が無くなったら、殺菌剤を規定希釈し天日乾燥し
水分が無くなったら植え込みます。
灌水を施し、施肥を控え養生します。
念入りな消毒を施していても病気は発生します。
原因は、ハダニ、アブラムシに因る媒介。
過湿と肥当たりに因る腐敗菌の発生等で、
人為的な灌水と施肥による管理では避けては通れない要因でも有ります。
如何に早く病変を察知して防除に努めるかが栽培のポイントでしょう。
病変の前兆は多く葉に現われます。
葉先が黒く枯れ込んだり、黒点が現われた場合はバルブや根に変化が出始めていると
疑いましょう。
1、適切な殺虫散布を施したか?
2、灌水は適度か?
3、通風は良好か?
4、ボカシ施肥は適量か?
等、これまでの栽培管理を省みて適切な管理を施します。
苗、株の消毒:
植え替え時の消毒:
カイガラ虫:
高温多湿で風通しの悪い環境で繁殖します。
ハダニ類:
葉基や葉に密生し、葉液を吸収し葉は黄変し、やがて退色斑点を生じます。
6月頃に貝から幼虫が孵化します。
幼虫は歩行が可能で貝殻から這い出し汁を吸う定位置が決まると
足が退化し定着します。
雌は貝のまま成長します。
牡は蛹を経てハエの様な成虫になり、貝殻の雌と交尾し
雌は貝殻の中で産卵します。
貝の中で汁を吸いその排泄物にスス病が発生します。
防除には
スプラサイトが効果が有ります。
6月頃から年2回位防虫散布が必要です。
やや乾燥気味の環境で発生するようです。
トクナガハモグリバエ:
新葉が白っぽくカスリ状になったり、蕾や花、茎に白っぽく変色した部分が有りましたら、
ルーペで覗いてみましょう。
クモの様なダニが見られたらハダニです。
霧吹き等で湿度を高くすると効果が有りますが、
ケルセン、ダニカット等の薬剤散布も効果的です。
ズイ虫、とかシンクイ等と呼ばれています。
アブラムシ、スリップス:
主として花茎や子房等、柔らかな部分に産卵します。
4〜5ミリ茶色の蛹から白い幼虫が孵化してせっかく付いた花芽を食害します。
成虫は3ミリ前後の小型のハエです。
防虫網戸を使用しての防御となりますが
戸外での栽培環境では防御は大変困難です。
乾燥気味の環境で多発するようです。
ナメクジ、ウスカワマイマイ:
アブラムシはアリに依って広範囲に移動しているようです。
其の為、アブラムシが樹液を吸う際に病気の媒介となります。
蘭舎へのアリの侵入を防ぐのがアブラムシの発生防止策となります。
春先の新芽や新根、花芽を食害します。
線虫類:
酸化銅を嫌うと言われます。
蘭鉢に銅線を巻いて登りを阻止します。
黒変腐食した根やパルブに寄生しています。
株分けや植え替え時に腐敗黒変した部分を切除してベンレート等に浸漬して
防除に努めます。戻る